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10月2日 昼過ぎ!
ついにっ!わが街で、金木犀時限爆弾がさく裂したぞぉ!
いつかなぁ、いつかなぁ、そろそろかなぁって。
今年もワクワク待っていたんだ。
街中の金木犀が示し合わせたように、一斉に香り出す不思議。
あぁ、この先の至福の一週間。
とにかく、今年は無事に秋が来た、よかった。

昨年の今頃は、だらだらだらだら夏が続いていたから、金木犀はおよびでなかったんだよな(涙)
秋が大好きな私にとって、本当に恨めしい9月~11月だった。
こんな気候が常態化したら、秋のおとずれを心待ちにしている人間は生きがいを失ってしまう…。と、夏真っ盛りから警戒していましたが、今年は去年の失態を挽回するような優しい九月で、心底ほっとしていたところ。
夏の暑さが苦手な私にとって、金木犀の香りは、夏を乗り切ったご褒美。
大好きな季節の扉が開く香り。

さてさて
秋といえば、The定番、デヴィッド・シルヴィアンのアルバム『Secrets Of The Beehive』
私にとって、絶対に欠かせない秋のバックグラウンドミュージック♪
秋のことも、デヴィッドさんのこのアルバムも、大好きすぎて!
好きに好きが重なって、一人でどこまでも舞い上がってしまう、この時期。

このアルバム、私、日本で30本の指に入るくらい聴きこんでいる自信があります。
ほんとうは一番聴いている人間、と胸を張りたいのだけど、遠慮しておきます( ´艸`)。

9月の、暑さが和らいだその瞬間から11月30日まで、ほぼ毎日。
ずっと流しっぱなし。
1990年初頭に購入して、それから、毎年。
おかげでこの頃は、この音楽が風景の一部みたいになってしまいました。
どんな場所で聴いても、音が鳴りだしたその瞬間から、その場所の眺めが秋に変わる。
もう、本当にカメラのフィルターみたいな、すごいアルバム。

入手してから何べんかけたかわからないけど。飽きるどころが、どんどん好きになっている。
たぶん、五年前より、十年前より、今聴いているこの音が好き。

このアルバム、曲の並びが完璧なんですね。
飛ばす曲が一つもない。

 

文字通り“September”から始まって、一曲一曲進むごとに、まるで日めくりのように秋の深まりを音の鉛筆で描いていく感じ。

とりわけ、出だしの“September”から2曲目の“The Boy With The Gun”へ続く曲の流れが、個人的に最高に盛り上がります。
聴くたびに胸が昂って。あてもないのに、小走りに出かけたくなる。。
なんというか、音が、行きたい場所へ連れて行ってくれる錯覚に陥ります。

ウィキペディアで調べたら、このアルバム、発売当時の曲順は私が持っているCDとは違っていたらしい。
1987年の発売当初は、アルバムのラスト曲“Promise”が日本版のみ“ForbiddenColors”(戦場のメリークリスマスのテーマ。デヴィッド・シルヴィアンのヴォーカルバージョン)に差し替えられていたそうです。
おそらく、レコード会社の事情なのでしょうが、ちょっと違うな、と思う。
“ForbiddenColors”はとても良い曲だけど。このアルバムのカラーには合わない。
だれより作った本人がそう感じたと思う。
最初にそちらの初回プレスを聴いていたら、私はこのアルバムをこれほど好きにならなかっただろうな。
私がこのCDを入手した時点ではすでに、最終曲が“Promise”でした。
この“Promise”が、また本当に素敵な一曲で…。
『Secrets Of The Beehive』を秋に封印するため、絶対に必要なしんがりの曲。
まさしく11月30日の風景を音にしたような曲です。
早う、来い!と、冬に引っ張られ引っ張られ…。でも、まだそこにいたいと、必死で踏みとどまっている秋の、最後の悪あがきみたいな。
乾いた空気。鉛がかった曇り空。

『Secrets Of The Beehive』は、物心ついてから聴いた音楽の中で、一番大切な音楽のひとつです。
神様からの頂いたプレゼントと言ってもいいくらい。
説明下手な私は、秋、としか表現できないけど、そのたとえが一番適切と思える、とにかく素晴らしいアルバムです。
このアルバムと出会って、秋が、もっともっと好きになった。
大好きな秋を、さらに素敵な眺めに彩ってくれる、人生に欠かすことができない音楽です。
こんな素敵な音楽をこの世に送り出してくれたデヴィッドさんに、心からお礼を言いたい。
発売から30年以上経た今も、まったく色あせることがない。いつ聴いても新しい。
とかく疲れを感じやすい時代ですから、ぜひ、大勢の方に聴いていただきたいです。
きっと素敵な季節が過ごせるように。

『Secrets Of The Beehive』は、デヴィッドさんの声もいいですが、後ろの楽器が絶妙なバランスで、アルバムの広がりと奥行きを作っています。
聴き始めたころ、参加ミュージシャンの一人、坂本龍一さんってすごいなぁとため息がでました。
思えば、1980年代の教授って、神がかっていたなぁ。
キヨシローとチューしたり、デヴィッドボウイにチューされたり(映画で)。
デビシルさんとチューしたかは知りませんが、誰よりも教授は、デヴィッド・シルヴィアンの良いところをぐいぐいひき出していたと思います。
私にとって、デヴィッド・シルヴィアンという人は、「JAPANの」ではなく、ソロになってから好きになったミュージシャンなので。
二十世紀に発表された他のソロ作品や、2000年代のアルバムも好きですが、個人的に『Secrets Of The Beehive』と「JAPAN」を解散しソロになりたてで発表した『Brilliant Trees』が大好きです。
『BrilliantTrees』も『Secrets…』と同じく、何年も何年も(何十年も!か(;^_^A)リピート再生しています。
こちらのアルバムでも、教授が大活躍しています。

昔はCDを入れ替える手間がありましたが、今はウォークマンで手軽にプレイリストをつくれますから。
『秋』と名付けたプレイリストにデヴィッドさんの曲を並べています。
『Secrets Of The Beehive』の10曲に
・“Wanderlust”  ”    『Dead Bees on a Cake』(1999年)
・“Nostalgia”    『Brilliant Trees』(1984年)
・“Ghosts”   『錻力の太鼓』 Tin Drum <JAPAN>(1981年)
・“Brilliant Trees”  『Brilliant Trees』(1984年)
の秋っぽい4曲を付け足して。
本当はもっと足したいけど、そうすると『Secrets Of The Beehive』が薄まってしまいますね。

去年は、いつまでも暑くて、デヴィッドさんの出番がすくなかったですから。
金木犀の匂いが漂う今から、今年は聴きまくります!去年の分を取り戻す勢いで!
もしまた人間に生まれてくるなら、来世もこの音楽と出会いたい。
秋がない国には生まれたくないけど、どこに生まれても、きっとまた好きになる。

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コトニトコ

50代の漫画描くおばさん。いつもご機嫌です!

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